不定期雑記。ひとりごとやもえがたりなど。リンクフリーです。
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かもかて二次創作がものすごい勢いで増えててほっくほくです。
台詞回しに違和感ないのってすごいよなーと思うわけですよ。ルー様のツンデレ魔女っぷりとかクレッセパパとか。
続きから小話です。タナッセと主人公。いかがわしい感じを目指して玉砕\(^o^)/
台詞回しに違和感ないのってすごいよなーと思うわけですよ。ルー様のツンデレ魔女っぷりとかクレッセパパとか。
続きから小話です。タナッセと主人公。いかがわしい感じを目指して玉砕\(^o^)/
「早めに確かめておくべきだ、こういうことは」
重い覚悟に充ち満ちた、悲愴感すら漂わせた声で囁き───子どもは手にした荒縄をぎゅっと握りしめた。
「……い、いや待て。落ち着け。早まるな! いいか、お前は一時的に錯乱しているだけだ。落ち着いて、も、もっと自分を大切にだな」
「君だって言ってたじゃないか! 『そういう嗜好の持ち主だったのか?』って! ああその疑問に今から答えてやるさ、だから四の五の言わずとっとと縛れ!」
自棄気味に怒鳴られ、ずい、と荒縄を押しつけられる。
───憤怒によってか羞恥によってか、たぶん両方だろう、耳まで紅潮した顔と据わりきった眼差しが容赦なく子どもの本気さを知らしめている。
自分が負けず劣らず赤面していることには気づかず───気づく余裕もなく、タナッセは生涯何十回目かの神を呪う言葉を胸中で吐いた。しでかした所業の罪深さはとうに承知していたつもりだったが、その罰がこれというのは流石にあんまりだ。
「そ、そのようないかがわしい行為なぞできるか、馬鹿者が! そんな……そういった行為は、お前にはまだ早───い、いやそうではなく! 大体どうしていきなりこんな極端な行動に走るのだお前は!」
真剣な顔をして訪ねてきたかと思ったら懐から縄を取り出しタナッセを仰天させた子どもの主張は、つまるところこうだ。
曰く、自分が本当に被虐を欲する性質なのかどうか確かめたい、と。
「……だって……」
むくれ顔でぷいと目を逸らして口を尖らせる姿が、単に突飛な言動で駄々をこねる幼子のそれであればまだ良かった。それならまだ冷静に対処もできた。
だが───子どもの柔らかな頬と唇は薔薇色に染まり、潤んだ瞳には複雑な感情の機微が垣間見える。加えて強気に出れば出るほど所作の端々に滲み出る、可憐な蕾の如く恥じらいめいた雰囲気……はっきり言えば、幼くも危うい、色香。つい先頃までは欠片も見受けられなかったそれらがことごとく猛毒のようにタナッセの心を侵し、揺さぶってくる。言っている内容の倒錯っぷりも相俟って、この状況は色々な意味で非常にまずい。
「噂が出てた。寵愛者にはそういう趣味があるのか、とかいう」
「……だから言っただろうが。人の忠告を無視したばかりかわざわざ下劣な噂を肯定するような真似をしてどうする」
「噂自体は別にどうってことない。ただ、僕が、僕自身、否定しきれないのが問題なんだ」
深刻な表情で見つめられる。
「今後の人生のためにもここではっきりさせておきたい。それに君にだって当てはまる危惧だろう」
いきなり重々しく同意を求められ、タナッセは顔を思いきり引きつらせた。
「貴様、私まで変態扱いするつもりか!?」
「なら胸を張って言える? 実は自分には人を縛ったり痛い目に遭わせたりすると陶酔を感じる素質があってそれがうっかり目覚めちゃった可能性、全然ないって」
「そんな可能性は一片もあり得ん!! 私は───……ぁ」
咄嗟に叫んだ言葉に、子どもは息を呑んで目を見開いた。その反応の大仰さにタナッセもまた急激に熱病じみた羞恥が込み上げ、黙り込む。
(な、何故そこで衝撃を受ける。おかしい。こいつも私も明らかにおかしい)
つぅっとこめかみを滑り落ちる汗が妙にべたついて気持ち悪い。子どもの首筋に目をやれば同様に浮かぶ一滴の汗が見えて、何故かそちらには全く不快感を覚えず、どころか白く細い首を伝って襟元に入り込む様を執拗に凝視してしまう。
いつの間にか口の中がからからに乾いていた。生唾を飲み込んだ喉がちりりと痛む程に。
「…………僕、は。君のこと、好きだから」
いっそこの渇きが子どもにも移って口も利けなくなればいいのだ。
(うるさいいますぐだまれ、でないと)
「……何でもしてやるって、言った。だから……今、して」
俯きがちに囁かれるか細い声。ひどくしどけない響きを含んでいるように聞こえたのは、聞く側の方にこそ後ろ暗い想いがあるからか。
狂おしく甘やかな熱に理性が灼かれ、頭の芯がくらりとする。
自分が何を拒んでいるのかが分からなくなってきた。何を望んでいるのかははっきりと理解できるのに。
この子どもに、触れたいと思った。
───考えてみれば、何も本気で取り返しのつかぬ行為に及ぼうというわけでもない。子どもの危惧はある意味至極尤もで、そう、自分には、確認に協力してやる義務があるのではないか?
ふと気づけば、言い訳めいた思考がぐるぐるぐるぐる頭を巡る。
期せず熱い吐息を洩らし、ふらりと腕を差し伸べて、タナッセは差し出された縄を子どもの華奢な手ごと掴み取った。
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縄はどこから調達してきたんでしょうか。書いた人は特に考えてません(オイ)
タナッセ相手の当方主人公はなんか煮詰まると暴走する感じです。わりと似た者同士。
てか軽く逃げてみたけどこれ続き書いてもいいもんかね。
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